私は秋田県で生まれ育ちました。
東北地方です。
一番盛り上がる季節は夏。
東北三大祭り…いわゆる七夕まつりの頃
この記事では、東北三大祭りについて書いてみようと思います。
まずは超有名な仙台の七夕まつりから。
仙台の七夕まつり
仙台の七夕まつりは、東北三大祭りの一つとして特に有名で、毎年多くの観光客がこの地を訪れます。
仙台藩祖伊達政宗公の時代から続く 伝統行事として受け継がれているそうで、歴史がありますね。
この祭りは、色鮮やかな飾りつけと地域住民の熱い心がいきかう場所であり、訪れる人々にとって忘れがたい体験となっているようです。
ただの祭りというよりは、地域の歴史と文化を今に伝える重要なイベントであり、それが地域の誇りともなっています。
仙台七夕まつりは、全国から訪れる観光客に向けて、多彩なイベントが用意されています。
市街地には色鮮やかな飾りが溢れ、竹飾りに吊るされた短冊には、訪れる人々の願い事が書かれています。
また、伝統的な楽器の演奏や、地元食材を使用したフードブースも充実しており、祭りを訪れる人々にとっては、食文化を楽しむ場ともなっています。
祭りの期間中は、地元企業や団体が出展するブースで様々な商品や情報が提供され、地域経済への貢献も見逃せません。
また、七夕まつりは子どもから大人まで楽しめるイベントや、芸術的な展示も多数行われています。
前夜祭があったり、大人気の打ち上げ花火もあったり。
これらのイベントは、祭りの伝統を現代につなぐ役割を果たしつつ、新しい観光の魅力としても機能しています。
2024年の開催は8月6日(火)~8日(木)です。
仙台七夕まつりの公式サイトはこちら
また、仙台観光情報サイト「せんだい旅日和」はこちらです。
公式サイトでは2024年の詳しい内容はまだアップされていません(2024/05/20現在)。
開催日が決まっていますので、行ってみたい方は早めに計画してくださいね。
次に青森のねぶた祭りを見てみましょう。
青森ねぶた祭
この祭りは、勇壮なねぶたの山車が特徴で、太鼓の音とともに街中を練り歩きます。
参加者たちは「ハネト」と呼ばれる踊り手として活動し、華やかな衣装を身にまとい、躍動的なダンスを披露します。
そもそも、「ねぶた」ってなんのこと?
ねぶたとは
ねぶたの由来を青森ねぶたまつりの公式サイトから引用してみます。
青森ねぶた祭は、七夕祭りの灯籠流しの変形であろうといわれていますが、その起源は定かではありません。
奈良時代(710年~794年)に中国から渡来した「七夕祭」と、古来から津軽にあった習俗と精霊送り、人形、虫送り等の行事が一体化して、紙と竹、ローソクが普及されると灯籠となり、それが変化して人形、扇ねぶたになったと考えられています。
初期のねぶたの形態は「七夕祭」であったのでしょう。そこに登場する練り物の中心が「ねぶた」と呼ばれる「灯籠」であり、七夕祭は7月7日の夜に穢れ(けがれ)を川や海に流す、禊(みぞぎ)の行事として灯籠を流して無病息災を祈りました。これが「ねぶた流し」と呼ばれ、現在の青森ねぶたの海上運行に表れています。
「ねぶた(ねぷた・ねふた)」という名称は、東北地方を始め、信越地方「ネンブリ流し」、関東地方「ネブチ流し・ネボケ流し・ネムッタ流し」等の民俗語彙分布と方言学から「ねむりながし」の眠りが「ねぶた」に転訛したものと考えられています。
なるほど、ねぶたとは灯籠のことなのですね。
それにしても大きな灯籠です。
角材で支柱を作り、配線をして、奉書を貼り、墨で形を取ったらパラフィンで模様をつけるのだそうです。
ろうけつ染めみたいですね。
残った白地に色を付けて、出来上がったら台に乗せる。
大変な作業を毎年繰り返しています。
迫力満点で夏の夜を堪能できる行事です。
ねぶた開催日
ねぶたは比較的長期間にわたって楽しむことができます。
公式サイトでは、このように表示されていました。
8月1日
18:00~21:00(予定)(会場:青い海公園特設ステージ)
前夜祭8月2日・3日
19:00~(子どもねぶた先頭出発時間)
子どもねぶた(約10台予定)・大型ねぶた(約15台予定)の運行8月4日~6日
18:45~(大型ねぶた先頭①出発時間)
大型ねぶたの運行(約20台運行予定)8月2日~5日まで審査した結果を集計し、8月6日にねぶた大賞他、各賞を発表。
★6日は受賞したねぶたをご覧になれます。8月7日
13:00~(大型ねぶた先頭出発時間)
大型ねぶたの運行(約20台運行予定)
19:15~21:00頃 (会場:青森港)
第70回青森花火大会・ねぶた海上運行受賞ねぶたを含む大型ねぶた4台(予定)が青森港を運行し、花火とともにねぶた祭のフィナーレを飾ります。
運行コース
前夜祭も含めますと、まるまる1週間楽しめます。
どの日に照準を合わせて観るのか、比較的自由に決められるため、運行コースを見ながら決めると良いですね。
では最後、秋田の竿灯まつりについてお話します。
秋田の竿灯まつり
竿燈まつりは、夜空に高くそびえる竿燈が印象的です。
これは、竹の棒の先に燈籠を吊り下げ、それを技巧的に操る伝統的な技が特徴です。
作ったものを見せるのではなく、作ったものを使って、伝統芸を魅せる。
私の故郷の祭りですが、何度見ても楽しかったことを覚えています。
小さな子が5mもの竿を挙げて頑張る姿や、名人と呼ばれる方々のほれぼれする妙技。
倒れてこないかスリル満点で、飽きることがありません。
竿灯まつりの開催期間
8月3日~6日です。
提灯が美しく映える夜竿灯と、技を楽しむ昼竿灯があります。
夜竿灯は、竿燈大通りで行われるもので、19:15~20:35まで妙技を披露します。
夜空に数多くの提灯がゆれ、迫力満点で、楽しいです。
昼竿灯はなかいちにぎわい広場で行われます。
明るい場所で行われる妙技会ですから、技をたっぷりと堪能できます。
竿灯まつりの原型
竿灯まつりはどのような由来で始まったのでしょうか。
竿灯まつりの公式サイトに書かれていましたので、引用します。
竿燈まつりは、真夏の病魔や邪気を払う、ねぶり流し行事として宝暦年間にはその原型となるものが出来ていたという。
現在残っているもっとも古い文献は、寛政元年(1789)津村淙庵の紀行文「雪の降る道」で、陰暦の7月6日に行われたねぶりながしが紹介されている。このときにはすでに秋田独自の風俗として伝えられており、長い竿を十文字に構え、それに灯火を数多く付けて、太鼓を打ちながら町を練り歩き、その灯火は二丁、三丁にも及ぶ、といった竿燈の原型が記されている。
元々、藩政以前から秋田市周辺に伝えられているねぶり流しは、笹竹や合歓木に願い事を書いた短冊を飾り町を練り歩き、最後に川に流すものであった。それが、宝暦年間の蝋燭の普及、お盆に門前に掲げた高灯籠などが組み合わされて独自の行事に発展したものと言われている。
この祭りは、農作物の豊作を祈るとともに、先祖への敬意を表する意味合いも持ちます。
今では提灯も電気で・・・とお思いでしょうが、相変わらず蝋燭に火をつけています。
途中失敗して倒れることがありますが、風圧で火が消えて事なきを得ます。
昔はたまに提灯が燃えることがありましたが、他に燃え移ることはありませんでした。
人に対しての害はほとんどなかったと記憶しています。
実は事故が起きないような工夫もあるのです。
公式サイトを引用して説明します。
倒れたり激しく揺れたりする提灯に、ろうそくの炎が燃え移らないのはなぜだと思いますか?その秘密は、提灯の構造に隠れています。竿燈の提灯の底には空気の通りを良くする隙間があり、提灯が大きく揺れると、この隙間から風が入ることでろうそくの火が消えるため、燃え移ることがないのです。
先人の知恵と言いますか、工夫を凝らしていることがわかります。
この夏、東北地方に出かけてみませんか?
コメント