寒くなってきますと、鍋料理が恋しくなります。
その鍋料理の一種ですが、「おでん」はまた別物です。
今日はおでんについて、思うところを書いてみたいと思います。
おでんと鍋の違い
一般にお鍋(鍋料理)と言うと、イメージ的には何人かで囲んで、調理しながらいただく感じでしょうか。
おでんの方は煮ながらそのままいただくというよりは、下処理をして煮て、味を含ませるために寝かせ、温め直していただく。
鍋物と言うより煮物に近いのですが、「おでん鍋」という鍋があるようにあいまいな感じですね。
こちらは家庭用おでん鍋。
木の外観がなんともいえぬ風情ですが、煮る、茹でる、焼く、蒸す、炒める、の1台で5役をこなせ、オールシーズン使用できるタイプの様です。
おでんは作り置きして食べても美味しいので、スーパーやコンビニでは作り置きしたおでんを売っています。
日本人になじみの深いおでんですが、その発端はいつごろでしょう。
おでんの由来
田楽(でんがく)という言葉はご存知と思います。
田楽みそなどは、普通にスーパーで売られています。
もっと遡れば、田楽は、平安時代中期からある日本の伝統芸能です。
楽(がく)と躍りなどから成って、「田植えの前に豊作を祈る田遊びから発達」した と言われています。
この辺り、昔社会科で学んだような。
その田楽の踊りの中に「高足」というのがあって、十字形の棒の横木に両足をのせて跳び歩く芸(竹馬は片足ずつ乗せるのですが、横木に左右両足を乗せてぴょんぴょん飛ぶ)です。
その様子を思い浮かべる如く、隠語として「おでん」と言ったらしいです。
確かに逆さになった三角の蒟蒻に串が刺さっていますと、両足をのっけてぴょんぴょん行けそうです。
食べ物としての田楽(もしくは味噌田楽)は室町時代に出現した料理です。
種を串刺しにして焼いた「焼き田楽」のほか、種を茹でた「煮込み田楽」がありました。
今では「田楽」と言うと焼き田楽(味噌田楽)を言い、「おでん」と言うと煮込み田楽を言うのが一般的です。
寒い時に食べたいのはやはり温かい煮込み田楽…おでんの方ですね。
辛子や田楽味噌をつけて、アツアツをいただくのが美味しいです。
人気のおでん種 「紀文・鍋白書2021」より
「紀文・鍋白書2021」が2021年10月29日に発表されました。
例年の傾向が分かって楽しい情報書です。
今年は、全国7都道府県、20代〜50代以上の主婦1,400人を対象に、「鍋料理」「おでん」を
テーマにアンケート調査を実施し、結果を載せています。
以下、抜粋してみます。
※全体をご覧になりたい方はこちら
【あなたが昨年の秋冬に食べた鍋料理は何ですか?】
食べた鍋、全体では「おでん」が1位
1997年から実施の同調査で、23年連続トップの記録を更新
アンケートは複数回答です。
1位 | おでん | 60.1% |
2位 | すき焼き | 49.9 |
3位 | キムチ鍋 | 44.5 |
4位 | 寄せ鍋 | 43.0 |
5位 | しゃぶしゃぶ | 40.6 |
6位 | 水炊き | 29.1 |
7位 | 豆乳鍋 | 22.6 |
8位 | もつ鍋 | 22.5 |
9位 | ちゃんこ鍋 | 22.2 |
10位 | 鶏だんご鍋 | 20.6 |
【年代別】
20 代 30 代 40 代 が4位。50 代以上1位です。
【あなたの好きな鍋料理は何ですか?】
20~30代は「キムチ鍋」、50代以上は「おでん」がトップ
全体では「しゃぶしゃぶ」、「すき焼き」、「キムチ鍋」が上位
【好きなおでん種について】ランキング
おでんの種(おでんの具)のランキングも載っています。
好きなおでん種は、「大根」「玉子」の2トップ変わらず
本人 | 配偶者 | 子供 | |
1位 | 大根 | 大根 | 大根 |
2位 | 玉子 | 玉子 | 玉子 |
3位 | こんにゃく | 牛スジ | ウインナー |
4位 | 餅入り巾着 | ちくわ | ちくわ |
5位 | 牛スジ | こんにゃく | はんぺん |
6位 | はんぺん | ウインナー | 餅入り巾着 |
7位 | しらたき | はんぺん | こんにゃく |
8位 | 鶏団子・つくね | さつま揚げ | 鶏団子・つくね |
9位 | ウインナー | 餅入り巾着 | 牛スジ |
10位 | ちくわ | 鶏団子・つくね | 糸こんにゃく |
以前人気があった厚揚げ、ごぼう巻などがランクインしませんでした。
【よく入れるおでん種/新しく入れてみたいおでん種について】
よく入れるおでん種は、好きなおでん種に続き「大根」「玉子」が 2 トップ
新しく入れてみたいおでん種は昨年に続き「ロールキャベツ」でした
【おでんに入れる野菜について】
いつも入れている野菜
1 大根
2 じゃがいも
3 にんじん
4 しいたけ
5 里芋
5 れんこん
おでんに新しく入れてみたい野菜、昨年に続き1位は「里芋」
【おでんの時の主食(ご飯等)について】
2016年の調査開始以来初めて“主食派”と“おかず派”が逆転しました。
世代別では、20代の主食派が最も多く約7割となりました。
全体 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代以上 | |
おでんは主食 | 50.9(+3.5) | 68.4(+10.0) | 52.1(+2.1) | 46.9(+3.2) | 38.4(-0.5) |
おでんはおかず | 49.1(-3.5) | 31.6 (-10.0) | 47.9 (-2.1) | 53.1(-3.2) | 61.6 (+0.5) |
<単一回答、%>、( )内は前年
紀文の鍋白書2021で感じたこと
おでんは根菜類が美味しく、大根、人参やジャガイモなどをコトコト煮ますと、味を含んで大変美味しいですね。
人気のおでん種(おでんの具)に関しては「そうそう、そうなのよね」と頷けるところがいっぱい。
でも、おでんを主食にする。。。これは私の世代では中々ない発想で、驚きました。
まぁ、結構おなかがいっぱいになりますし、主食もアリなんでしょうね。。。
今では便利なおでん種の詰め合わせが人気です。
紀文オンラインショップでは美味しそうなおでん種の詰め合わせを販売していました。
上記詰め合わせのお品書き(商品内容)
椎茸の笠 / 2個
白身魚と豆腐のおぼろ揚の身に、にんじんやたけのこ、小松菜などを練りこみ、椎茸を丸ごとのせました。
白雪 / 2個
油揚げにふんわりとした食感のさつま揚をのせました。鶏肉、玉ねぎ、小松菜など具だくさん。
海の音 / 2個
紅ズワイガニのカニ爪をかに風味かまぼこのちらしで包みました。
海老団子 / 2個
主原料は海老100%。海老の旨みと風味が生きた団子です。
鰯つみれ / 2個
鰯の落し身にアジと味噌を使い、旨みと味の深みを出しました。
二色団子コーンと枝豆 / 1本
とうもろこし、枝豆がたっぷり入った食感と味わいが豊かな一品です。
大玉 / 2個
鶏肉と玉ねぎの旨みがある揚げボールです。
はんぺん / 1枚
ふっくらとして口どけが良く、なめらかな食感のはんぺんです。
鶏軟骨串 / 2本
すり身に鶏軟骨を合わせました。食感も楽しいおでん種です。
焼ちくわ / 1本
タラのすり身をベースにハモ、アジ、ママカリ、ニシンを使い、地酒で調味した旨みのある焼ちくわ。
ちくわぶ / 1本
小麦と水によるもちもちとした弾力が特徴です。
生芋こんにゃく / 1個
生芋を15%使用したこんにゃく。芋の風味が豊かで独特の歯ごたえが楽しめます。
結び昆布 / 1袋(5本入り)
北海道産昆布を使用。水戻し不要でそのまま使えます。
だし自慢おでん汁の素 / 1本
かつおとイワシの旨みがきいただしにこだわりました。
ちょっとお高い感じもしますが、それだけに美味しそうだと。。。あ~そそりますねぇ
なんにしてもこれからの季節、おでんは美味しいです。
今では手軽なレトルトおでんも多く出回っていて、温めるだけでOK。
忙しい時には便利ですね。
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